肝臓内科
診療科・部門紹介
肝臓内科について
次に示すように、肝障害は色々な原因でおこります。頻度の高いものから比較的稀なものまで有りますが、まず原因を明らかにすることが重要です。血液尿検査や腹部超音波検査でスクリーニングを行い、必要に応じさらに追加血液検査を行い、腹部のCT検査、MRI検査や上部消化管内視鏡検査を併用する場合も有ります。
肝障害は原因の除去により一過性で治る場合も有りますが、慢性に経過する場合は病態の進展を抑える(肝硬変や肝がんへ進展させない)ことが重要になります。最近は、メタボリックシンドロームと診断されかつ肝障害を有する方が増えており、その場合は循環器内科、腎臓内科、糖尿病内科などとの連携も必要になります。またより高度な専門医療が必要な場合は、常に大学病院との連携も可能です。
対象となる症状・病気
●ウイルス肝炎(A,B,C,E型)
●脂肪肝(アルコール性、非アルコール性)
●非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)
●アルコール性肝障害
●アレルギー性肝障害(薬剤、食物、飲量、サプリメント、環境因子)
●自己免疫性肝障害(自己免疫性肝炎、原発性胆汁性胆管炎、原発性硬化性胆管炎)
●感染症に合併する肝障害(感冒、伝染性単核球症、風疹、サイトメガロウイルス感染、他)
●妊娠時の肝障害
●B型肝炎既感染者の特殊治療によるウイルスの再活性化
●原因不明の肝障害
受診案内
<外来診療>
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水曜日 PM(予約制:受付時間 15:00まで)
この外来は、検診や他院受診時に肝障害を指摘され紹介された方や継続治療を受ける方が中心となります。紹介状が無くても、自身で、倦怠感(だるさ)、易疲労感(疲れやすさ)、食欲不振や嘔気、尿の濃染(尿が茶色っぽくなる)、黄疸(目が黄色い)、お腹の膨らみ(腹水)、足のむくみ(浮腫)、右肋骨下部のわき腹の重苦しさなど、異変を感じた方も受診して下さい。もし肝臓外来以外の日に当院(消化器内科など)を受診された場合は、直近の肝臓外来を受診して頂くまでの指示をさせて頂きます。
特徴
平成10年に開設された「肝臓外来」には、過去21年間に特に多くの肝炎ウイルスキャリア(B,C型)のかたが受診されました。C型肝炎は当初はインターフェロン療法で、近年は経口薬(DAA)療法でほとんどのかたが治癒されました。またB型肝炎も近年は核酸アナログ薬(NA)の経口投与で、ウイルスの活動を抑え病態の進行を抑えることが可能になりました。また、脂肪肝や非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に対しては、生活指導を含めた治療を行っています。併せて、不必要なサプリメントの摂取は控えるように指導しています。