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脊椎・脊髄・神経外科外来

診療科・部門紹介

2007年 友愛ニュース

シビレ・脊椎・脊髄・(末梢)神経専門外来 乗上 啓

 

平成18年8月から当院に勤めている乗上 啓(のりあげ あきら)です。
私の専門は1.低侵襲性顕微鏡下脊椎・脊髄外科、2.末梢神経・運動再建外科、3.シビレの診断に重要な電気生理検査法です。

私は母校(福島県立医科大学)の整形外科医局で卒業後、関連病院含め、6年間ほど研修しました。
専門を脊髄・神経根・末梢神経外科を分け隔てなく、診療できる外科医になろうと志を持ったとき、福島県のみにいても井の中の蛙であると思い、その後、自分でこれは本物の師であると思った先生方に、組織に縛られず、自由人の立場でその道の一流の先生方に指導(計9ヶ所)を受けてきました。


その後、平成7年からは前任地、大阪市立総合医療センターでひとり立ちして、多くの患者さんの治療経験ができました。
私のこれまでの履歴等につきましては友愛ニュース9月号を友愛病院ホームページ内をご参照していただければと思います。

昨年7月、47歳で大阪を離れ、次なる人生を考えるにあたって決意したことは、「故郷あるいは東北地方の人々に自分の得意とする分野のスキルを還元したい」、「親を喜ばせたい」、「子供にスキーを一生楽しめるスポーツにさせてあげたい」という3点でした。

はや20年ほど前、具体的に志したものは「椎間板ヘルニアの手術など脊椎の手術に肉眼手術よりは安全性の高い、さらには手術侵襲が低く、社会復帰が早い顕微鏡下手術をしたい」「シビレなどの診断に電気生理学的検査法を取り入れ、脊椎脊髄疾患なのか末梢神経疾患なのかの診断に客観性を高め、取り入れたい」が最初の動機でありました。
その当時、同業者の先輩たちからは前者に対しては「お前、目が悪いのか」、後者に関しては「電気診断をする人間はマニアックだ」などといろいろ批判めいたことを言われ、これまで悔しい思いをしてきました。何故、患者さんにとって良いと思う診断・治療法なのに・・・と。
これは東北地方に限らず、一部、大阪や広島地方を除いては全国的傾向でありました。
これらに関しては現在では私の考え方のほうが、患者さんにとってはモアー・ベターであることは確信をもって言えるようになりました。
このような経緯が理由であり、通常のUターンとしての整形外科一般医で勤務医として働くつもりは元々なく、前述の目的で盛岡に来た次第であります。
友愛病院に勤めるにあたっては前任地の大阪市立総合医療センター、手術用顕微鏡下脊椎脊髄手術の師匠のいる日本トップの広島市立安佐市民病院、脳神経外科領域で日本で一番脊椎手術の多い大津市民病院の3病院で使用している超高性能の手術用顕微鏡や低侵襲性脊椎外科機器、電気生理学検査機器を病院側から購入することを確約し、すでにほぼ揃え、当院で7か月ほどで70例ほどの脊椎・脊髄・神経手術を行ってきました。

対象疾患として多いものは腰椎椎間板ヘルニア、高齢化に伴い患者さんの多い腰部脊柱管狭窄症などの腰の疾患、頚椎症性脊髄症、頚部神経根症などの頚椎疾患、手根管症候群、肘部管症候群などの末梢神経疾患です。
これらの疾患の手術患者さんは多くの場合、術後翌日あるいは翌々日から歩きはじめ、10日程度で退院可能です。
リハビリテーションがもう少し必要な方は当院にはリハビリテーション専用病棟があり、転院することなく、これを利用していただくことはむしろ、大病院にない長所であると考えます。
ただ、大学病院や前任地であった大阪市立総合医療センターなどのような集中治療室を術後使用が必要な場合のある脊椎疾患や術後、放射線療法が必要な脊椎疾患や手術に6時間以上もかかり、輸血が必要な脊椎疾患(たとえば、脊椎転移性腫瘍や脊椎外傷、脊椎側弯症、慢性リウマチによる頚椎疾患等)は設備などの関係等で当院での治療はできませんのでご了承ください。


私のこれまで術者としての執刀手術件数(平成19年3月末日まで)は顕微鏡下脊椎・脊髄手術 1060例、末梢神経外科手術503例で脊椎・末梢神経・運動再建外科として総数1563例です。
電気生理学的手法も活用した正しい診断のもと、その診断根拠と治療方針を説明し、保存治療を優先させながら、必要なときには、低侵襲で安全性の高い手術的治療を行っております。

外来は月曜日、火曜日、水曜日、金曜日にやっております(月曜日は11時まで、火曜日は9時半まで、水曜日は11時まで、金曜日は10時まで受付)。


専門外来のみの完全予約制で余裕を持って行いたいと思っておりますので友愛病院整形外科外来受付(TEL 019-638-2222)に電話していただき、予約をとってからお越しください。
脊髄・神経疾患の外来は診察に時間がかかり、予約しても待ち時間がでる可能性があることもご了承ください。なお、金曜日は学会出張などで時々、休診の場合があります。

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